二人乗りの自転車はどこまでも行けたのさ

取り留めないことだらだらと

D.LEAGUE 22-23 ROUND.8感想

2月8日に開催されたD.LEAGUE 22-23 ROUND.8

INFINITIES、アルトリ、KDの感想まとめです。

 

ROUND.8の結果はこちら

第一生命 D.LEAGUE 22-23 ​ROUND.8 結果 | D.LEAGUE(Dリーグ)

 

 

youtu.beテーマは「ライブ感」 ヒップホップチームからKOTAさん、MASSAさん、そしてブレイキンチームから6人というメンバー構成で参戦。

 

youtu.beこの感想を書く前にINFINITIESの作品を遡って見返してみました。漏れなく全部かっこいいんですけど、やっぱり今作が一番良くって一番好きだな〜〜〜〜!!!!と思えました。

わたしはINFINITIESの、こだわりと遊びが詰まった音のアプローチと、余裕感があり渋くてラフでかっこいいダンススタイルがとても好きです。構成や見せ方にも工夫を凝らすチームもいるなかで、INFINITIESは「ストリートダンス」の純度が抜群に高いように感じてます。ただこれまでの作品は、(Dリーグの枠の中では)構成の流れが起伏に乏しい印象がありました。「THEストリートダンス」なスタイルが一貫してる分、Dリーグのなかでは不器用な方なのかもしれないなと…(ド器用=aRBというイメージがあります)。でもそこが他チームとの明確な差異であり、チームの個性としても映っているからむしろ良い味なのかもなぁとも。

しかし今作は、スロースターターでエンジンを徐々に温めて、ラストに向けて加速、一気に走り抜けて、遊び疲れ果ててバタン!!みたいな構成でわかりやすかった。今までの作品のなかでも前のめりになって楽しめました!

まずスタートからいつもと違うんですよね、集合してカメラに向かってキメて、ここでもう期待感がグンと高まった。生バンドの音源も良い〜〜!!音がかっこいい!!

0:25〜でKOHE1さんとKODEE ONEさんがY-HIさんをどかして、2人が挑発しあうみたいに踊ってる後ろで6人がゆる〜くツーステップしてるところ好きです。

0:35〜デュオで踊って空間全体を見せるところ、ゴキゲンな空気感で好き。アルコール片手に体揺らしながらずっと眺めてたい。

1:01〜ギターの音に合わせて右脚を後ろへ回すSHOさん*1。体使いがサプライズすぎる…!股関節どうなってるの…

1:36~後方から迫ってくるKOHE1さんのソロ、無骨な感じの振りが音と合っててかっこいいよ〜〜!ここでラストへ向けて加速するのがテンション上がります。サスシンバルのシャーン!のラフな振りもかっこいい。

全体を通してKOTAさんMASSAさんコンビが、ファンキーなノリで流れをリードしていく姿が印象的でした。付き合いの長い仲間とふざけながら遊んでるみたいな表情と雰囲気もすごく良かった!

そして念願の初勝利!!!!!おめでとうございます!!!!!やった!!!!!!!

 

 

 

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LIFULL ALT-RHYTHM

www.instagram.comタイトルは「Shantay」SHOWに夢中になった一人の人間が、自分の殻を破り、憧れの世界へと足を踏み出していく物語(煽り映像のcalinさんのコメントより)

昨季にritual*2でSPダンサーと作品作りを務めた柿崎さんが、なんとSP DIRECTORとして参戦!

さらにVALUE*3でSPダンサーを務めた加賀谷さんも参戦!

さらにさらにMirror*4、ONE*5でSPダンサーを務めた碓井さんも参戦!

この日の対戦相手はRAISERZ*6。ラブレターの送り主(?)はアルトリのクランパーであるSu-yangさん。ズバリ縦読みで「大大大すき あいしてるよ」ド直球ストレートすぎて笑っちゃったよ…愛のアームスイングや…

 

youtu.beジェンダーレスな世界観、ドラァグクイーンに扮するメンバー、虹色の「Shantay」の題字。なんて巡り合わせだろうと思いました。当然、頭の片隅にあのニュース*7が浮かびました。私も当事者なものですから、胸を抉られた金曜夜、虚無感を引きずったまま土日を過ごしたのを覚えてます。だが負けへんぞちくしょう

でもわたしのセクシャリティがどうとか社会的な属性が何であるかとか、そういうものを脇に置いても、この作品はわたし(たち)のために踊ってくれていると勘違いしていいだろうかと、震えて鼻を啜りながら観てました。アルトリがわたしたちを応援してくれてる、味方でいようとしてくれている、Dリーグの枠を越えて社会にメッセージを伝えようとしてくれていると素直に思えてしまいました。アルトリがDリーグにいてくれてよかったと心の奥底から思えました。そう思えるだけのものを、このタイミングで届けてくれたことがただただ心強くて、幸せで、感謝しかありません。

 

パフォーマンスはダンスも然る事ながら、一瞬一瞬の所作が胸にくるものがありました。ゆっくり跪きながら加賀谷さんの胸にそっと手を当てるNikiさん、Su-yangさんに惹き寄せられる加賀谷さんの佇まい、駆け寄り手を差し伸べて加賀谷さんをステージへ迎える直也さん…。煌びやかなショーのなかに、こんなにも丁寧で繊細で、必然性のある瞬間が織り込まれているのが堪りません。そしてcalinさんがドラァグクイーンたちを率いるようにセンター位置で踊り、この作品の世界観を力強く引っ張ってくれました。

 

1:28〜亜彩実さんが繰り出すダンスがしなやか!柔軟!超絶ボディバランス!の三拍子揃ってて釘付けになった。

1:47〜加賀谷さんと碓井さんのペアダンス、碓井さんが加賀谷さんに思いっきり身を預けているはずなのに、碓井さんがリードしてるように見えるのが凄い…!ペアダンスの直前に後ろで直也さんSu-yangさんがジャンピング両手タッチしてるのかわいい…

2:09〜Su-yangさんのソロ、体の軌道がなんて美しいのか…!そして照明がとてもドラマチック。人が運命的なものに出会う瞬間を目撃してしまったみたいで、見返すたびにいつもここで涙ぐんでしまう。ここからラストに向けて熱が高まっていくのがまた堪らない。

2:41〜台をいそいそ移動させるSu-yangさんがかわいくてツボです…(ダンス関係ない)。

2:49〜そして加賀谷さんのタップで感極まってしまう…。長い間ずっと内に閉じ込めてきたものを外へ曝け出そうとする瞬間の、緊張で速まる鼓動とか、やっと解放できる喜びとか、胸の高鳴りとか、まぜこぜな感情が全部このステップの躍動に込められていたようにわたしには聴こえました。Shantayの楽曲だけ聴いたときは、わたしはいつもここで暗い階段を駆け上がる姿が思い浮かびます。上りきった先にある扉をバッと開け放つイメージ。雲間から光が差し込むような照明も素敵!

3:08〜Dリーグの規定に反するでしょうけど、金の紙吹雪をめいっぱい散らしてやりたくて仕方ないですこの瞬間!!!!己を解き放った加賀谷さんを、驚きと歓喜をもって迎えるように囲み舞い踊る7人が、生き生きと多幸感に満ちていてすごくすごく良かった。

 

これは100%勝手な想像ですが、日本ではまだまだセンシティブに扱われがちな「ジェンダー」というテーマを掲げることや、ドラァグクイーンを演じることに、個々人に少なからず葛藤はあったと思うのです。踊るよりももっと前の段階で、この作品のために心を砕き、尽くしてくれた時間がきっとあったのだろうなと。

メンバーのインタビュー動画*8などを見ていると、多様性とは何か、ダンスで何を発信すべきなのか、本人達も答え探しの旅をしながら活動しているのだろうと、わたしには見て取れました。その旅をこれからも見守りたいし、わたしも一緒に考えたい。わたし自身もまだまだ不勉強で、想像の及ばないことがありすぎる。アルトリがDリーグのチームである以上、勝敗に拘らなければなりません。でも勝敗には縛られない、勝敗では語れない価値と可能性がアルトリにはあると、わたしは信じています。21-22シーズンからわたしなりにチームを見つめてきて、自然とそう信じることができています。その想いが一層強くなったラウンドでした。

 

BTSはこちら↓

【Behind the scenes】ROUND.8 D.LEAGUE 22-23|LIFULL ALT-RHYTHM - YouTube

 

ヘアメイクさん、スタイリストさんのコメントはこちら↓

https://www.instagram.com/p/Co65OHvyKmt/

https://www.instagram.com/p/Co65nrZSUux/

 

曲も超超超最高で天才で最高でした!!!!!!

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youtu.beこの日の対戦相手はI'moon*9。女性チームのI'moonに対し、同じく女性メンバーで挑んだKD。女性メンバー作品は開幕シーズンぶりで*10、とってもとっても楽しみにしてました!

さっそく衣装が良い!!!!深いグリーンのシャツにゴールドのタイをクロスさせて、色使いもあしらいもセンスが素敵。踊る前からもう最高です。大胆に引いたターコイズブルーのリップもみんな似合ってて素敵だ…来世はターコイズブルーのリップが似合う女になりたい。

youtu.beしなやかでチャーミングでおしゃれでエネルギッシュでありながら、情熱とか気迫とか芯の強さとか、そういうハードなものが彼女たちの地盤にしかとあることが滲み出てた。KD女子頼もしい…!強い…!好き…!とひしひし感じた作品でした。表情がクールとハッピーを行き来してて、そのメリハリにもグッときました。

特にステージの端から端への移動が、抜け感のある見せ場になってるところが良いなぁと思いました。

0:35〜スライドしながら下手に移動して、並んでビシッとポーズ決めて、7人が口ずさみながらLENAさんに目線を遣るところまでの流れとか、

1:35〜5人で歩いて下手の3人と合流→スキップしてセンターへ移動する流れとか。

そのあとのArohaさんのソロ、立ち位置が照明から外れてることに気づいて、ターンしながら移動したのがプロすぎて震えました…!!

今作は照明が効果抜群すぎて本っっっっっ当〜〜〜に素敵だった!

1:10〜暗がりのなかで見せるユニゾン、ここクールでシビれた。光が少ないと、瞳孔が開くことに応じて「見よう」という意識が強くなるとどこかで聞いたことがあります。目まぐるしく照明が変化してからの1:58〜では、空気を一変させるようにシンプルなライトを当てて、コントラストがくっきりした印象を残して終わったのがとてもかっこよかった。ここの全員が密になって胸を動かす振り(コブラというそうですね)が、小さな動きなのに、群れになって迫ってくるような気迫があってかっこいい。強い視線もかっこいい。

そして終わり方が入場シーンのラストとリンクしてましたね…!赤コーナー側のI'moonに挑発してるっぽくて良かった。

 

そして今作の楽曲タイトルの「♯5」は、20-21、21-22シーズンに在籍していたAKARiさんの背番号です。

20-21シーズン開幕前に手術をすることになり、半年間も出場することができなかったKISAさん。そんなKISAさんのそばにずっといてくれたのがAKARiさんだったそう。

 

KISAさんの復帰&Dリーグデビュー戦はこちら↓

【D.LEAGUE】ROUND.6 KADOKAWA DREAMS / Dai-ichi Life Ⅾ.LEAGUE 20-21 ROUND.6 - YouTube

AKARiさんのソロダンスはこちら↓

【ソロダンス】プロダンサー KADOKAWA DREAMS / AKARi - YouTube

 

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